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ヨツアナカシパンはどれだ!?



突然ですが問題です。
1〜4のなかで一つだけ、ヨツアナカシパンがあります。
他の3つは、ヨツアナカシパンに似て非なる生物「ヨツアナカシパンモドキ」です。
さてヨツアナカシパンはどれでしょう?


なんて突然言われても、この写真だけじゃよくわかりませんよね。
それではそれぞれの花紋のアップを見ていただきましょう。
一つだけ、他とは異なるカシパンがあるはずです。





え、まだ違いがよくわからない?
そんな貴方の為に、もう一つヒントを。
下の写真は、口側の面の様子です。肛門の位置をよく比べてみてください。割れていて見づらいのですが、矢印の先端が肛門の位置です。





もうおわかりですね。
一つだけ明らかに他とは異なる特徴をもつのが、ヨツアナカシパンですから… 正解は 1。1がヨツアナカシパン、2〜4がヨツアナカシパンモドキです(実は3はまだ確証を得ていません。少しウスヨツアナカシパンに似ている気もするのだ…)。

両方ともタコノマクラ目カシパン亜目カシパン科ヨツアナカシパン属に属する生物です。
ちょっと見ただけでは同じに見えてしまいますが、よーーーく見ると明らかに「違うな」とわかります。

見比べるポイントは
・花紋(上面の花模様のことをこう呼びます)の先端
 …ヨツアナカシパンの先端は完全に閉じますが、ヨツアナカシパンモドキの先端はわずかに開いています
・肛門の位置
 …ヨツアナカシパンの肛門は殻の後端に近い部分にあり、ヨツアナカシパンモドキの肛門はもっと内側にあります

他にも生体は ヨツアナカシパン…暗赤色、ヨツアナカシパンモドキ…オレンジ色 といった違いがあります。

といったように、分類学上、異なる生物として分類されているこの2種ですが、実験によるとこの2種の間にも受精が可能だそうです。
詳しくは福井市自然史博物館の「福井市立郷土自然科学博物館研究報告37号」に掲載の論文「ヨツアナカシパンモドキの発生」(小林輝己氏著)をご覧下さい。

論文には稚ウニの状態になるまでしか書かれていませんでしたが、そのまま成体になった場合、どんな形や色になるんでしょうね…気になる。そしてその場合、名前はなんになるんだろう…ヨツアナカシパンハーフモドキ? ヨツアナカシパンモドキモドキ?


皆さんもお手元にヨツアナカシパンがありましたら、じーっと観察してみてください。
案外、今までヨツアナカシパンだと思っていたものが、実はヨツアナカシパンモドキだったりするかもしれませんよ。